>>コエンザイムQ10<<
●補酵素[英] coenzyme
- 酵素作用の発現のために酵素蛋白質以外に必要とする補助因子のうち，アポ蛋白質との結合が比較的弱く可逆的解離平衡の状態にあるものを補酵素という。
- アポ酵素と補酵素が結合して完全な触媒作用をもつ酵素をホロ酵素と呼ぶ。
- 補酵素は酵素作用において特異的な原子や原子団の運搬体として働く。
- アルデヒド基を運ぶチアミンピロリン酸，水素イオンの運搬体のニコチンアミドアデニンジヌクレオチド（NAD），アミノ基を運ぶピリドキサールリン酸などがある。
- いくつかのビタミン（特にB群）はこれらの補酵素の前駆体である。
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●コエンザイムQ10の有効性
- リボフラビン（CoQ10と同様にエネルギー代謝を改善する）は、片頭痛予防に有効である。
- 我々は、二重盲検、無作為、プラセボ対照試験によりCoQ10（3×100mg/日）の効果を検討した。
- CoQ10は、3治療ヵ月めに、以下の項目で偽薬より優れていた。
- 発作-頻度、頭痛-日、悪心日
- 忍容性は高い
- 発作頻度のための50%-反応者-比は、偽薬14.4%、CoQ10 47.6%であった。
- （number-needed-to-treat：3）。
- CoQ10は有効で、かつ、認容性が高い。
- Sandor PS, Di Clemente L, Coppola G, et al. Efficacy of coenzyme Q10 in migraine prophylaxis: A randomized controlled trial. Neurology 2005;64:713-715.
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- コエンザイムQ10は片頭痛を減少させるということです。1日に150 mgのコエンザイムQ10を3ヵ月間摂取したところ1ヵ月後、片頭痛の頻度が13.1％減少し、3ヵ月後までには55.3％減少したということです。しかし一部の方には効果が認められませんでした。Cephalalgiaという雑誌の記事です。(2004/12/02)
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●コエンザイムQ10の安全性評価
- 2005/08/25 厚労省、コエンザイムQ10の安全性評価を食品安全委に依頼 １日摂取目安
量の上限を「300mg以下」に設定へ - http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/leaf?CID=onair/medwave/tpic/393151
- 厚生労働省は2005年８月22日コエンザイムQ10の安全性と、１日あたりの摂取目安量の上限値について、食品安全委員会に対し、同日付けで食品健康影響評価を依頼したと発表した。
- 同協会からこのほど、１日の摂取目安量を300mg以下と設定したいとする中間報告があった。
- 同省では、「コエンザイムQ10による明らかな健康被害は確認されていない」としている。
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文献・資料
- 神経難病「多系統萎縮症」の原因遺伝子発見 コエンザイムＱ１０補充で病態改善の可能性も(2013.6.13 18:36)
徐々に運動機能が失われていく神経難病「多系統萎縮症」の遺伝子を発見したと、東京大の辻省次教授（神経内科）らが１２日付の米医学誌に発表した。遺伝子名は「ＣＯＱ２」。これは細胞内のエネルギー生産や抗酸化作用に関わる「コエンザイムＱ１０」を体内で合成するのに必要な酵素を作る。日本人の患者の９％にこの遺伝子に変異が見られた。その場合はコエンザイムＱ１０が体内で作られにくい状態になっている。辻教授は「コエンザイムＱ１０の補充が病態改善につながる可能性がある」と指摘。 - ▲top
