■頭痛の救急診療所■

急病の場合、救急車を呼ぶか、受診するか、そのまま様子を見てよいか、迷います。
その際には東京版 救急受診ガイドが参考になります。
「頭が痛い」「後頭部が痛い」「頭痛がすると言って倒れた」などの場合のガイドラインも含まれています。
よくできた指針ですが、「頭痛」の項目については、私の経験からして、気になるところが散見されます。
以下に改訂版(私案)をお示しします。あくまでも参考ですので、実際の運用の結果については免責とさせてください。
(公開　2013-07-02)

• 赤信号頭痛
• 橙信号頭痛
• 黄信号頭痛
• 緑信号頭痛
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●赤信号頭痛⇒すぐに救急車・救急受診

• ショック状態、全身状態が不良の時(脈が弱い、応答が不確実、呼吸困難、顔色が悪く冷や汗をかいているなど)
• ガーンと頭を殴られたような突然の頭痛
• 今まで経験したことのないようなひどい頭痛
• はたから見て、いつもと様子の異なる頭痛
• 力が入らない、しゃべり方が変、見え方が変、けいれんを伴う
• いうことが変、意識がおかしい。
• 発熱、嘔吐を伴う、頸をひどく痛がる。
• 嘔吐が止まらない、ふらつきやめまいを伴う。
• 自分では歩けない、動けない、失禁する。

  オリジナルのガイドに挙げられている、
  「嘔吐、痛みがだんだん強くなる、めまい、目のかすみ、見えないところがある」などの症状は
  片頭痛でもよくみられます。
  パニックや過呼吸症候群の時も呼吸が苦しく手足がしびれます。
  あくまでも「いつもとは様子が違う」という点に着目してください。

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●橙信号頭痛(赤信号に該当しない)⇒早めの受診をお勧めします

• 38℃以上の熱がある。
• かぜのような症状（発熱・寒気・頭痛・せき・鼻水など）がある。
• 治療薬を飲んでもよくならない。
• 最近(数か月以内あるいは数日以内に)、頭をぶつけたことがある。

  早めの受診をお勧めします。
  診療時間内まであれば「かかりつけ医師」、内科(発熱やかぜ症状があるとき)、
  頭痛外来、神経内科、脳神経外科(とくに頭をぶつけた場合)をお勧めします。
  夜間であれば医師会の夜間診療所、当番医に受診します。
  受診先の見当がつかなければ、119番で病状を告げ、指示を仰ぐとよいでしょう。

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●黄信号頭痛(橙信号に該当しない)⇒いずれ受診をお勧めします

• 頭痛が毎日のように続いている。
• 毎日のように鎮痛薬を服用している。(1か月以上)
• 頭痛で受診したことがある。
• 今まで受診して片頭痛、緊張型頭痛、または群発頭痛などと言われているが、いつもと違う気がする(頭痛が長引くなど)。

  診療時間内の受診をお勧めします。まず「かかりつけ医師」に相談してください。
  頭痛の診断や薬の効果が不十分なときには、
  頭痛専門医、神経内科、脳神経外科など頭痛に詳しい先生への受診をお勧めします。
  

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●緑黄信号頭痛(黄色信号に該当しない)⇒様子をみてください

• アイスクリーム頭痛、感冒など頭痛の原因が容易に察しがつく場合。
• 日頃から飲んでいる頭痛薬（市販薬も含む）で頭痛はおさまる。
• 今まで受診して片頭痛、緊張型頭痛、または群発頭痛などと言われたことがあり、いつもの頭痛と同じである。

  診療時間内の受診をお勧めします。まず「かかりつけ医師」に相談してください。
  緑信号頭痛でも、継続的に様態をチェックし、
  症状が悪化した場合、変わらずに続く場合、他の症状が出現した場合には
  医療機関の受診を考慮してください。

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