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マクサルト錠10mg／マクサルトRPD錠10mg
改定 2009/06/21
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片頭痛治療薬 マクサルトのHPが出来ました。(2009-06-20)
→ http://www.maxalt.jp/home.html
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●リザトリプタン(マクサルト)の概要
- マクサルトは米国メルク社が開発した経口片頭痛治療薬です。
- 世界78カ国で承認を受けています（2002年12月現在）。
- 1995年5月より本邦において臨床開発に着手し、2003年7月に片頭痛治療薬として承認されました。
- 承認用量は、諸外国と同様に、片頭痛の頭痛発現時に1回10mgです。
- 本剤は、5HT1B/1D受容体に選択的に作用して、血管の収縮、血管の炎症抑制、中枢性疼痛の伝達を抑制して片頭痛を頓挫します。
- 5-HT1Bおよび5-HT1D受容体への高い親和性と、他の受容体への極めて低い親和性が確認されています。
- 最高血中濃度到達時間（Tmax）は片頭痛の発作時、非発作時に関わらず、約1時間です。
- 生物学的利用率は40%程度。内服後速やかな吸収と効果の発現が期待できます。
- 本邦での二重盲検比較試験(臨床第Ⅲ相)では、片頭痛患者140例を対象としておこなわれました。
- マクサルト10mg錠又はプラセボ を投与したところ、服薬2時間後の頭痛改善率： マクサルト10mg群59.4%、プラセボ群34.3%(有意)でした。
- マクサルトRPD錠（口腔内崩壊錠）を水なしで服用させ、長期投与（最長21週）の有効性及び安全性を検討したところ
9回目までの発作における頭痛改善率（2時間後）は69%以上でした。発作回数に関係なく有効でした。
- 副作用(国内で実施した臨床試験)
- 274例中51例（18.6%）に認めらました
- その内容は、傾眠（21件）、倦怠感（8件）、浮動性めまい（6件）でした。
- マクサルトＲＰＤ錠（口腔内崩壊錠）は口腔内で、水なしでも瞬時に崩壊し、唾液で飲み込むことが可能で、水がない状況での発作発現時にも速やかに服用できます。
- 初回投与量と追加服用について: 【初回】 10mg錠×1錠 【効果不十分の場合】 初回投与から2時間以上の間隔をあけてもう1錠追加投与できます。
- 添付文書のサイトは下記のURLでみる事が出来ます。http://www.pharmasys.gr.jp/go/pack/2160006F1026_2_01/
- ▲top
リザトリプタン(マクサルト)適正使用のためのツール・文書
●リザトリプタン錠１０ｍｇ、リザトリプタンRPD錠１０ｍｇを飲む方への注意
- リザトリプタンを服用される方へ（必ずお読みください）
- ●リザトリプタンは、片頭痛による痛みを和らげるお薬です。
- いつもと痛みが違う場合は、片頭痛による頭痛ではないことが考えられます。
- このような場合には医師にご相談ください。
- ●次のことを守って服用してください。
- ・片頭痛の頭痛がおきたら１錠お飲みください
- （必ず、痛みが起きてからお飲みください）。
- ・効果が不十分な場合のみ、もう1錠お飲みください。
- ただし最初の服用から２時間以上あけてください。
- ・服用は１日２錠までです。
- ●リザトリプタンを服用するときの注意
- ・このお薬を服用後に他の片頭痛薬であるエルゴタミン製剤（カフェルゴット、 クリアミン等）やリザトリプタン錠と同様な作用を持つお薬を服用する場合、
もしくはその逆の場合は２４時間以上の間隔をあけて服用してください。 - ・片頭痛やお薬の効果のため、眠くなることがあります。自動車の運転などは止めてください。
・このお薬を服用後、いつもと違う症状がでた場合は速やかに医師や薬剤師にご相談ください。 - ●飲み方
- 【リザトリプタン錠１０ｍｇ】
- ・このお薬は、水と一緒にお飲みください。また錠剤の表面に赤い斑点が見られることがありますが、
これは着色料である鉄の成分が酸化し固まったものですので、薬の効果に変わりはありません。 - 【リザトリプタンＲＰＤ錠１０ｍｇ】
- ・このお薬は口の中で速やかに溶け、水なしでも飲むことができます。
- ・水なしで飲むときは唾液で飲み込んでください。
- ・水で飲むときはふつうのお薬と同じように飲んでください。
- ・このお薬は壊れやすいので欠けたり割れたりすることがありますが、 効き目に変わりはありません。
欠けたり割れたりしたものも一緒にお飲みください。 - ▲top
●くすりの説明書（詳細版）
--これは「リザトリプタンを服用される方へ（必ずお読みください）」よりも詳しい説明です--。
【リザトリプタン錠１０ｍｇ】
- ●この薬の名前は
・商品名：マクサルト錠10mg
・英名：Maxalt Tablets 10mg
・一般名：Rizatriptan benzoate
・剤形：錠剤 (直径11.9mm、短径4.8mm)
・錠剤の色： 微帯赤色
・シート裏面等記載： マクサルト錠10mg、MAXALT10mg、MSD267 - ●この薬の働きは
拡張した脳の血管を収縮させることにより、片頭痛の痛みをやわらげます。 - ●主治医に伝え忘れたことはありませんか。次のような人は使う前に主治医に
相談してください。
・以前に薬を飲んで発疹(ほっしん)やかゆみがでたことがある。
・以前にリザトリプタンを飲んで発疹やかゆみがでたことがある。
・心臓の血管が詰まったことがある(心筋梗塞)。
・胸がしめつけられるように痛むことがある(虚血性心疾患、異型狭心症)。
・心電図に異常がある(ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群：WPW症候群)。
・脈の乱れがある(心臓副伝導路関連不整脈)脳の血管が詰まったことがある
(脳血管障害、一過性脳虚血発作：TIA)手足の血液の流れが悪い(末梢血管障害)。
・血圧が高い(高血圧)、肝臓が悪い(肝臓病)、血液透析をうけている(血液透析)
・てんかんやけいれんを起こしやすい。
・ほかの片頭痛薬(カフェルゴット、ジヒデルゴット、エルゴメトリンＦ、メテルギン、イミグラン、ゾーミッグ、レルパックス)を飲んでいる。
・プロプラノロール(インデラル)を飲んでいる。
・ほかに薬を使っている場合（薬局で買った薬も）はその薬について主治医に伝えてください。
・妊娠または授乳中の場合主治医にそのことを必ず伝えてください。 - ●この薬の使い方
・飲みかた必ず指示に従い、飲むときはコップ一杯程度の“水”または“湯ざまし”と一緒にお飲みください。
・この薬は片頭痛が起こった時に飲んでください。
・片頭痛のない時に予防的に飲まないでください。
・この薬による片頭痛の改善が不十分に場合には、２時間以上の間をあけて、さらに１錠を飲んでください。
ただし、１日に服用できるのは２錠までです。
・この薬により片頭痛がまったく改善しない場合には、追加して飲まないで、主治医に相談してください。
絶対に、２回分を１度に飲んではいけません。
・あやまって多く飲んだ場合、すぐに主治医または薬剤師に相談してください。
・薬はかわいた手で包装シートから取りだしてお飲みください。
・まれに薬に赤～赤褐色の点々がでる場合がありますが、薬の効き目は変わりませんので、そのままお飲みください。
●生活上の注意
・生活上注意することは眠気をもよおすことがありますので、
自動車の運転などの危険をともなう機械の操作はさけてください。
●この薬を飲んだ後気をつけていただくこと（副作用）
薬は人によって、目的の効果以外に、望ましくない作用が出る場合もあります。
・次のような症状に気づいたら、使用をやめて、すぐに主治医に相談してください。
じんましんができる、顔や体が青白くなる、冷や汗がでる、めまいがする、
息が苦しい、息切れがする、唇や口の中、耳、爪や指先が青紫色になる、
気をうしなう、顔や体が赤くなる、顔やのどがはれる、胸がドキドキする、
胸が痛い、胸が苦しい、胸がしめつけられる、体をつっぱらせてけいれんする、
体をぴくぴくさせる、高熱がでる、
顔や体がまだらに赤くなり、水ぶくれができたり、ただれたりする、指でこすると皮膚の表面がはがれる。
・次のような症状に気づいたら、なるべく早めに主治医に相談してください。
発疹やかゆみがでる、体がだるい、手足に力がはいらない、はきけが強くなったり、
新たにはきけがでたりする、温度や痛みが感じにくい、ものに触れた感じがしない、眠い、うとうとする、尿をもらす。
・他にも何か変だなと感じたら、主治医または薬剤師に相談してください。
【リザトリプタン錠ＲＰＤ１０ｍｇ】
- ●この薬の名前は
・商品名：マクサルトＲＰＤ錠10mg
・英名：Maxalt RPD Tablets 10mg
・一般名：Rizatriptan benzoate
・剤形：錠剤 (直径 12.0～13.8 mm)
・錠剤の色：白色
・シート裏面等記載：マクサルトＲＰＤ10mg - ●この薬の働きは
拡張した脳の血管を収縮させることにより、片頭痛の痛みをやわらげます。 - ●主治医に伝え忘れたことはありませんか。次のような人は使う前に主治医に相談してください。
・以前に薬を飲んで発疹(ほっしん)やかゆみがでたことがある。
・以前にリザトリプタンを飲んで発疹やかゆみがでたことがある。
・心臓の血管が詰まったことがある(心筋梗塞)。
・胸がしめつけられるように痛むことがある(虚血性心疾患、異型狭心症)。
・心電図に異常がある(ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群：WPW症候群)。
・脈の乱れがある(心臓副伝導路関連不整脈)脳の血管が詰まったことがある
(脳血管障害、一過性脳虚血発作：TIA)手足の血液の流れが悪い(末梢血管障害)。
・血圧が高い(高血圧)、肝臓が悪い(肝臓病)、血液透析をうけている(血液透析)
・てんかんやけいれんを起こしやすい。
・ほかの片頭痛薬(カフェルゴット、ジヒデルゴット、エルゴメトリンＦ、
メテルギン、イミグラン、ゾーミッグ、レルパックス)を飲んでいる。
・プロプラノロール(インデラル)を飲んでいる。
・ほかに薬を使っている場合（薬局で買った薬も）はその薬について主治医に伝えてください。
・妊娠または授乳中の場合主治医にそのことを必ず伝えてください。 - ●この薬の使い方
・飲みかた必ず指示に従い、飲むときはそのまま口の中で溶かして唾液と一緒に飲み込んでください。
・またはコップ一杯程度の“水”または“湯ざまし”と一緒にお飲みください。
・この薬は片頭痛が起こった時に飲んでください。
・片頭痛のない時に予防的に飲まないでください。
・この薬による片頭痛の改善が不十分に場合には、２時間以上の間をあけて、さらに１錠を飲んでください。
ただし、１日に服用できるのは２錠までです。
・この薬により片頭痛がまったく改善しない場合には、追加して飲まないで、主治医に相談してください。
絶対に、２回分を１度に飲んではいけません。
・あやまって多く飲んだ場合すぐに主治医または薬剤師に相談してください。
・その他薬はかわいた手で飲む直前に包装から取りだしてお飲みください。
この薬はこわれやすいので慎重に取りだしてください。
もし薬が欠けたり割れたりしても薬の効き目は変わりませんので、欠けたり割れたものもすべてお飲みください。 - ●生活上の注意
・生活上注意することは眠気をもよおすことがありますので、自動車の運転などの危険をともなう機械の操作はさけてください。 - ●この薬を飲んだ後気をつけていただくこと（副作用）
薬は人によって、目的の効果以外に、望ましくない作用が出る場合もあります。
・次のような症状に気づいたら、使用をやめて、すぐに主治医に相談してください。
じんましんができる、顔や体が青白くなる、冷や汗がでる、めまいがする、
息が苦しい、息切れがする、唇や口の中、耳、爪や指先が青紫色になる、
気をうしなう、顔や体が赤くなる、顔やのどがはれる、胸がドキドキする、
胸が痛い、胸が苦しい、胸がしめつけられる、体をつっぱらせてけいれんする、
体をぴくぴくさせる、高熱がでる、
顔や体がまだらに赤くなり、水ぶくれができたり、ただれたりする、指でこすると皮膚の表面がはがれる。
・次のような症状に気づいたら、なるべく早めに主治医に相談してください。
発疹やかゆみがでる、体がだるい、手足に力がはいらない、はきけが強くなったり、
新たにはきけがでたりする、温度や痛みが感じにくい、ものに
触れた感じがしない、眠い、うとうとする、尿をもらす。
・他にも何か変だなと感じたら、主治医または薬剤師に相談してください。 - ▲top
●追加情報
- マクサルトの使用上の注意改定(2006年2月)
改定項目
効能・効果に関連する使用上の注意〈一部改訂〉
改定内容
1.本剤は、国際頭痛学会による片頭痛診断基準(「参考」の項参照)により「前兆のない片頭痛」あるいは「前兆のある片頭痛」と診断が確定された場合にのみ使用すること。特に次のような患者は、クモ膜下出血等の脳血管障害や他の原因による頭痛の可能性があるので、本剤投与前に問診、診察、検査を十分に行い、頭痛の原因を確認してから投与すること。
(1),(2)は省略
2.家族性片麻痺性片頭痛、孤発性片麻痺性片頭痛、脳底型片頭痛あるいは眼筋麻痺性片頭痛の患者には投与しないこと。
備考
国際頭痛学会による「国際頭痛分類第2版」掲載(後述)
●文献(Selected Papers)
- Headache 2001; 41:264-70 Efficacy and Tolerability of
Rizatriptan 10mg in Migraine: Experience with 70527 Patient
Episodes.
Hartmut Gobel et al.
rizatriptan（MaxaltR）片頭痛を速やかに緩和
⇒延べ 7 万537回の片頭痛発作、同薬服用後、79％の患者で 1 時間以内に効果が現れ、
27.8％では疼痛の完全な消失が認められた。
服用 2 時間後には、95％で疼痛の緩和が、74％で疼痛の消失が確認された。 - Headache 2004;44(7):669 Early Treatment of Migraine With Rizatriptan: A
Placebo-Controlled Study
Ninan T. Mathew, et al.
⇒リザトリプタンの早期使用。二重盲検。本剤が片頭痛発作の初めに投与されるとき、
リザトリプタンは2時間以内で完全疼痛寛解反応を発生する偽薬よりかなりある(70:22%)。 - Cephalalgia 2004; 24(7):540 Comparison of rizatriptan 5 mg and 10 mg
tablets and sumatriptan 25 mg and 50 mg tablets
A Kolodny, et al.
⇒リザトリプタン5mg10mg錠剤とスマトリプタン25mg50mg錠剤の比較。リザトリプタンは等量のスマトリプタンに比べて優れる。 -
Stephen D. Silberstein, et al. Further Evaluation of Rizatriptan in Menstrual Migraine: Retrospective Analysis of Long-term Data. Headache 2002;42(9):917-923
⇒★リザトリプタンが月経時片頭痛の効果的治療であるという更なる証拠を提供する。 -
Headache 2002; 42:93-98 Comparison of Triptan Tablet Consumption per
Attack: A Prospective Study of Migraineurs in Spain.
Pascual J, et al.
⇒1回の片頭痛発作に対する服用錠数の比較。スマトリプタン1.8錠、ゾルミトリプタン1.6錠、ナラトリプタン（本邦未発売）1.5錠に対し、
リザトリプタンは1.2錠と最も錠数が少なかった。 -
J.Emerg.Med. 2003; 25(3):245-249 Rizatriptan RPD for Severe Migraine in the Emergency Department ‐ a Multicenter Study.
Emile Hay et al.
⇒救急治療室に訪れた重度の片頭痛発作に対するリザトリプタンRPD錠の報告。
吐き気などの随伴症状をメインに評価し、随伴症状消失の中央値は45分。
頭痛改善は15分（中央値）、頭痛消失は75分（中央値）であった。 - ▲top
