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	衛生学教室 (頭痛の疫学/頭痛の統計)
創設99/05/31	2013/05/14　改定

本邦統計

• 日本で最も権威ある統計
  • 日本における片頭痛の現状と課題
• 覚え書き
  • ADITUS片頭痛の疫学
  • 慢性頭痛の予後
  • 片頭痛の生活障害度調査
• 鳥取県の調査
• 鳥取県大山町における全住民調査（2002）
• ほかの頭痛統計
  • 作田先生の調査
  • 北里大学病院の内科外来
• ⇒小児の片頭痛の疫学
• そのほか(日本の疫学)
• 緊張型頭痛の年齢分布
• ⇒小児頭痛急患の統計(小児片頭痛へリンク)
  • 1993年マイアミ子供病院救急部門での頭痛
  • 短期入院頭痛患者のおもな診断
  • 小児救急での急性頭痛のおもな診断

世界の統計

• 頭痛の人種差
• 世界の片頭痛頻度比べ
• 米国の頭痛の調査
• 世界各国
• 東京都とニューヨークの比較

遺伝

• 遺伝に関する統計
• 片頭痛と遺伝

群発頭痛(リンク)

頭痛研究指針

そのほか

• 本人の「痛み」実態調査　〜頭痛やその対処法への認知率は低く、約７割が痛みを我慢〜（2013.05.14）
• 女性で顕著な片頭痛有病率の増加（2000.01.08）
• カラダの悩み、健康上気にかかることは何ですか（2000.02.04）
• 働く女性は大半「つらい」
• 老年者の頭痛の有病率は51.0%（イタリアの調査）
• 日本人は我慢強い
• 40〜74歳女性における片頭痛有病率
• 片頭痛患者の生命予後=悪くない

ほかの疾患の統計

追記

• 一般診療における片頭痛の有病率
• 世界６カ国の片頭痛に関する国際比較意識調査
• 日本の中学生の片頭痛
  　

頭痛の経済学的側面については経済学部

• 頭痛以外の疾患の経済損失
• 文献
• 最後

本邦統計

●日本で最も権威ある統計（坂井らの調査）

• 坂井教授全国調査
  • １５歳以上4029人。層別に選択。電話手紙インタビュー方式　quota method.
  • 　
  • 片頭痛　　　　８.4％（男3.6％、女13.0％女性：男性比は3.6）（国際基準を満たすものは6.0％）
    • 片頭痛もちは840万人（高血圧は1320万人）
  • 緊張型頭痛　22％　２２００万人
  • ほか　　　　　９％
  • 慢性頭痛あり ３９％、頭痛もちは４割ということになる
  • 片頭痛の最頻は30歳台女性
  • 
  • 前兆を伴う片頭痛は2.6％、伴わない片頭痛は5.8％
  • 発作の頻度は平均2.1±3.1回/月
  • 持続時間は9.3±7.6時間
  • 受診率は低率。69.4%は受診歴なし。
  • 56.9% OTCのみで治療している。.
  • 74.2%は生活を脅かされている。
  • 片頭痛と気がついているものはわずか 11.6%
  • 家族に同様の頭痛を持つ40.4％（緊張型頭痛は25.8％）
  • 地域差あり。
  • 　
  • （出典：片頭痛エッセンス、Sakai F, Igarashi H: Prevalence of migraine in Japan: a national wide survey. Cepahlalgia 17:15-22, 199）
• ▲top

●日本における片頭痛の現状と課題

• 片頭痛の生活障害度について調査
  　　日常生活にかなりの障害　74％(3人に1人が発作時に病臥)
  　　いつも寝込む　　　　　 　４％
  　　時々寝込む　　　　　　 　30％
  　　寝込まないが支障大　　40％
  　　軽度の支障　　　　　　 　21％
  　　支障なし　　　　　　　　 5％
• 通院状況
  　　定期的に通院している患者 2.7％
  　　ときどき通院している患者 15％
  　　まったく受診したことがないか、通院をやめてしまった 85％
• 服薬状況
  　　医師による処方薬を使用しているものは 24％
  　　市販薬だけで対処 57％
  　　まったく服薬していない 19％
• 出典：坂井文彦 北里大学医学部内科
• ▲top

●覚え書

• 女性の９６％、男性の９１％が一生のうち何らかの頭痛を経験している。
  Silberstein SD, Lipton RB. Epidemiology of migraine. Neuro Epidemiology 1993;12:179-94
• 覚え書（小谷ら2000）
  • 慢性反復性頭痛は人口の10〜20％
  • 慢性反復性頭痛は女性に多い
  • 片頭痛の有症率は2〜9％、全頭痛の1/3弱、30〜40歳台に好発する。
  • 緊張型頭痛の有症率は6〜22％、全頭痛の５割、中年以降に多い。
• 片頭痛の側性：片頭痛の７０〜８０％は両側がいたい（喜多村）
• 全体の八割は前兆のない片頭痛（喜多村）
• ▲top

• MA 25% / MO 75% / 33% は両方を経験する。
• Figure 1: One-year prevalence of migraine with or without aura in general populatlon
  いろいろのデータを総合して作図(LANCET 351:1043,1998)
• 
• 下図はLipton RB et al (Neurology 1993; 43:6 supple 3,s6-10)
• 

• １年間の罹病率については：
  • 10 〜 19歳に急上昇（14-16にピーク）
  • 女性は４０歳ころに鈍いピークあり。
  • 一般人口の10%に現役片頭痛 (男性の6%、女性の15%)
  • 16才から男女比は2-3倍となる(女性に多い)。
  • 女性は４０才がピーク (24%)。
  • 生涯を通じての片頭痛頻度は最低 18%.
  • 片頭痛の発症は５０歳以下(90%)
  • ピーク頻度は男性が10-12才、女性が14-16才
• 現役片頭痛患者の頭痛頻度は 1-5 /月
• １０％の患者 は毎週
• 頭痛の持続は1日以下。１/５は2-3日続く
• 人口の5% は１年間に18日の片頭痛日がある。
• １％は週に１日の片頭痛日
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●慢性頭痛の予後

• 一般的に片頭痛は、加齢に伴い、痛みが軽くなり、嘔吐が少なくなる傾向がある。
• 前兆を伴う片頭痛では、前兆のみが残ることもある。
• 一方、若い頃は片頭痛のみであったものが、３０代から４０代になり緊張型頭痛を合併し、
  毎日のように頭痛に悩まされ、病院を受診する場合もある。
  このような患者では鎮痛薬やエルゴタミン製剤の乱用、仕事上のストレスなどが誘因となっていることが多い。
• 緊張型頭痛の予後に関しての調査はほとんどなされていない。
• 群発頭痛は１０代、２０代で発症し、
  ４０代、５０代でもまだ発作はみられるが、寛解期間は延長し、
  ６０歳以上での発作はまれとなる。
• ▲top

●ADITUS片頭痛の疫学

■片頭痛の統計

• 生涯に1回以上発作を経験する人は18％
• 過去1年間に発作を起こした人に限ると有病率は10％
• 性別では女性に多く、男性の2〜3倍である。
• 頭痛発作の持続時間は数時間から72時間
• 患者の39％では発作が1日以上持続
• 発作発生頻度の中央値は１ヵ月当たり1.5回
• 10％は毎週2回以上の発作を経験している。

■米国における片頭痛患者の受診状況

• 恒常的に受診　　　　46.7%
• 受診したことがない　　32.3%<
• 受診を中止　　　　　　20.6%
• 出典：病態解明の新しいアプローチ／Dr．Michel D．Ferrari／Leiden University Medical Center, Netherlands/li>
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●片頭痛の生活障害度調査

• 欧米7カ国共同研究（片頭痛患者1000人、その配偶者386人、その子供172人）
• 頭痛発作の状況
  • 月1回以上発作 58％
  • 8時間以上持続する発作 63％
  • 発作が重篤 60％
• 1年間に頭痛発作によって日常生活に支障をきたした日数
  • 平均15.6日
• 日常の活動に障害を感じている患者は 97％
• 発作時に病臥しなければならなかった患者は 70〜80％
• 片頭痛によって住生活が妨げられたと答えた人は 46％
• 発作のために子供の世話が十分にできなかったと 83％
• 1年間労働損失日数
  • 1.医師受診者　　　　　　　　2.7日((2)と比べ医師による治療が貢献しているといえる)
  • 2.自己投薬者　　　　　　　　6.7日
  • 3.非投薬者　　　　　　　　　0.5日（この群は発作が比較的軽度といえる)
  • 頭痛治療の主要なターゲットは、自己投薬者で、この群は過去1年間労働損失日数が長い。
• 出典：片頭痛診療の新しいアプローチ／Dr．E Anne MacGregor／The City of London Migraine Clinic UK／疫学、病態、新しい治療法
• 出典：疫学、病態、新しい治療法／ADITUS Japan Migraine Summit Forum 1999年4月10日より
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●鳥取県の調査

• 特集[頭痛-診断と治療のすべて]、診断と治療　86(6)：1998より要約引用
• 慢性頭痛：人口の１２％
  片頭痛：　人口の３〜８％
  片頭痛は頭痛の３０％
  片頭痛は３０歳代が最多
  家族歴：４０〜５０％
  緊張型頭痛は頭痛の５０％
• 鳥取県西伯郡大山町アンケート調査
  10歳以上の住民7,258人（男3,439人,女3,819人）
  慢性あるいは反復発作性に頭痛を有すると回答した住民は12.2％
  男女比は1：2.9
• 国際頭痛学会の分類に従って上述の頭痛をする人を分類（n=889）
  • 一次性頭痛　　　　　　(頭痛全体の％/層別の％）)
    • 緊張型頭痛　　　　　　　　　50.8%/63.3%
    • 前兆を伴わない片頭痛　　22.3%/27.8%
    • 前兆を伴う片頭痛　　　　　 6.8%/ 8.5%
    • 群発頭痛　　　　　　　　　　 0.4%/ 0.5%
    • 以上合計　　　　　　　　　　80.3%/100%
  • 二次性頭痛
    • 頭部外傷に伴う頭痛　　　 2.8%/14.9%
    • 血管障害に伴う頭痛　　　　 8.0%/42.6%
    • 頸・眼・耳・鼻に起因する頭痛 2.1%/11.2%
    • その他　　　　　　　　　　　 5.9%/31.4%
    • 以上合計　　　　　　　　　　18.8%/100%
• ｛ 片頭痛の疫学 ］
  • 1．片頭痛の頻度
    われわれの調査による片頭痛の有病率は 3．5％（人口）であった．
    Sakaiらのによる全国調査では 8％程度
    日本人における片頭痛の頻度は 3〜8％程度
    欧米における片頭痛の頻度は 15〜20％（人口）程度との報告が多い
    日本では外来患者の14〜15％前後が片頭痛患者
  • 2. 片頭痛の年齢分布
    前兆を伴わない片頭痛患者も前兆を伴う片頭痛患者も男女とも30歳代に最も多い
    いずれの年齢においても女が男に比して圧倒的に多い。
    イタリアでは日本よりもやや遅れて,40〜50歳代に最も多い傾向が認められている。
    このような年齢の違いは,調査方法のみならず,生活習慣や人種による差があるものと考えられる。
• ［ 緊張型頭痛の疫学 ］
  • 緊張型頭痛の頻度
    大山町でのアンケート調査では, 緊張型頭痛の有病率は6．2％
  • 全頭痛例に占める割合も50.8％で最も多い
  • 年齢分布は、男女とも中年以後に頃向がある．
• 文 献
  1）下村登規夫他：頭痛の疫学．日内会誌 82：8−13, 1993
  2）下村登規夫・他：鳥取県内一都市における片頭痛の実態一診療所、病院の受診調査から一． 神経内科 34：621−625,1992
  4）平山恵造、伊藤直樹：わが国における片頭痛の実態−10大学病院神経内科調査から．神経内科 19：387−343、1983
• ▲top
• 【2000年日本頭痛学会速報】鳥取県で地域の全成人を対象にした頭痛疫学調査を実施、頭痛の有病率は33.6％　http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/med/leaf?CID=onair/medwave/mdps/117054
• 石崎公郁子ほか. 鳥取県大山町における頭痛疫学調査. 日本頭痛学会誌 2001;28:1-3
• ▲top
• 竹島多賀夫ほか(鳥取大学医学部‐脳神経内科): 片頭痛の有病率とQOL:鳥取県大山町における全住民調査。日本頭痛学会会誌 2002;29(1):66-68
  ⇒片頭痛の粗有病率は6.0(2.3:9.1)、訂正有病率は7.3(2.7:11.4)
  　慢性頭痛患者は緑黄色野菜、魚、大豆製品の摂取が有意に少ない。
  　定期的に受診するものは 5.5％
• ▲top

●鳥取県大山町における全住民調査（2002）

• 頭痛があると回答した1,628人/5,758人
• 1．職業と頭痛(2,617人の女性を対象に行った質問)
  　商業、サービス美、会社員、団体職員などの有病率が高く、
  　農林業、漁業などの有病率は低い
• 2．自覚的健康状態と頭痛
  　自覚的に健康の2割
  　病気がちと自覚する人の45％
• 3．睡眠と頭痛
  　睡眠が十分　3割弱
  　不十分　　　5割弱
• 4．患者受診率とQOL
  　片頭痛で継続的に通院している人は、約5％
  　片頭痛および緊張型頭痛で、受診歴ありは約半数
• (出典：ADITUS NEWS Feb./2002 No.6)
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• 竹島多賀夫ほか(鳥取大学医学部‐脳神経内科): 片頭痛の有病率とQOL:鳥取県大山町における全住民調査。日本頭痛学会会誌 2002;29(1):66-68
  ⇒片頭痛の粗有病率は6.0(2.3:9.1)、訂正有病率は7.3(2.7:11.4)
  　定期的に受診するものは 5.5％
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●ほかの頭痛統計

• 頭痛タイプ---------鳥取県--------東北企業------作田の調査
  緊張型頭痛---------50.8%---------64.4%---------78.4%
  典型的片頭痛--------6.8%----------3.4%----------5.6%
  群発頭痛------------0.4%------------0%----------0.8%
  その他の血管性頭痛-22.3%---------19.3%---------13.5%
  分類不能ほか-------18.8%---------10.2%----------1.7%
• 推定罹病人数
  • 1996年度の15歳以上人口　　　105,977,000人
  • 慢性頭痛患者 3､780万人(35.7%)
  • 緊張型頭痛    2､970万人
  • 典型的片頭痛    212万人
  • 群発頭痛            32万人
  • その他の血管性頭痛 509万人典型的片頭痛の患者は90％が適切な治療を受けていない。
  • ３５％　　なにもしないで我慢
  • ５５％　　薬局で薬
  • １０％　　病院
• 出典：作田学（scope34(4):20-21,1995）　
• ▲top

●作田先生の調査

• 慢性頭痛の有病率についてアンケート調査
  • 会社社員と15歳以上の家族の全員
  • 総数は2380名で、回収率は90％
  • 対象の1対1.05(日本の比率は1:1.04)
  • 慢性頭痛は37.5％(男性23％、女性48％)
    • 緊張型頭痛：78.4％
    • 典型的片頭痛：5.6％
    • 群発頭痛：0.8％、
    • その他の血管性頭痛：13.5％
    • 分類不能：1.7％
  • 作田 学：緊張型頭痛（筋の異常を中心に）．臨神経 35： 1339、 1995
• 慢性緊張型頭痛と診断された826例(日赤医療センター神経内科)
  • 女性が約70％
  • 平均年齢は男女とも40歳
  • 65歳以降は患者数が急減した
• 出典：作田 学、緊張型頭痛の発症機序. 内科 1998;81:630-633
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●北里大学病院の内科外来

• 北里大学病院の内科外来初診患者の９．６％が頭痛を主訴として来院した。
• 一次性頭痛（５９．２％）
  • 緊張型頭痛 ４４．９％
  • 片頭痛 １４．３％
• 二次性頭痛、他（４０．８％）
  • 全身疾患に伴う頭痛 １９．７％
  • 神経痛 　 ８．３％
  • 眼、耳、頸椎 ３．３％
  • 頭蓋内疾患 ２．０％
  • その他 ７．５％
• 出典：日本医師会雑誌カラー図説シリーズ「頭痛の診断と治療」より
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●そのほか(日本の疫学)

• 山口三千夫ほか. 専業主婦の頭痛. 日本頭痛学会誌 2001;28:47-48
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●緊張型頭痛の年齢分布

• 鳥取県大山町住民10歳以上の7、258人のアンケート調査
• 反復発作性は30歳代が最頻、40〜50歳台も高い
• 慢性はピークが50歳代に移動している
• 〔内科 1998;81: 619〕
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世界の統計

●頭痛の人種差

• 目的：片頭痛の人種差（アメリカにおける）
• 方法：無作為電話インタビュー（N=12,328）
• migraine prevalence (women/men)
• Caucasian 20.4% 8.6%
• African 16.2% 7.2%
• Asian 9.2% 4.2%
• African Americans は悪心・嘔吐が少ない。しかし頭痛の程度はひどい。
• African は白人よりdisabled が少ない。
• 白人とアジア人とは随伴症状に差がない。
• Stewart WF, Lipton RB, Liberman J, Variation in migraine prevalence by race., Neurology 47: 1, 52-9, Jul, 1996.
• ▲top
• 痛みに対する感受性に人種差がありますか？文化の違いを反映する。Clinical Neurosciend 2000;18:733Cheung RTF.
• ▲top
• 片頭痛人種差 Rhee H. Additional Thoughts About Racial Differences in the Prevalence of Headaches in US Adolescents. Headache 2001;41:419
• ▲top

●世界の片頭痛頻度比べ

• 凡例：Both sexesの頻度と、括弧内は男性/女性の片頭痛の頻度を示します。
• 日本 ８（7/13）％
• 香港 1.5％
• カナダ 15-17（7-10/22-23）％
• アメリカ 11-13（6-7/16-18）％
• イギリス ８（4/11）％
• フランス 12（6/18）％
• ドイツ 28（22/32）％
• オランダ ９（5/12）％
• デンマーク 16-18（8-12/24-25）％
• ノルウェイ 12（5/14）％
• サイドアラビア ３％
• エチオピア ３％
• 国際研究（カナダ、ベルギー、イタリア、スエーデン、イギリス）　１２（9/15）％
• まとめ：片頭痛の頻度は、統計によりさまざまであるが、おおむね人口の１割、男女比１:３というところであろうか
• 出典:　MIDAS (A guide for physicians)
• ▲top
• Rasmussen BK. Epidemiology of headache. Cephalalgia 21;2001:774-777
  1990年以降の先進工業国での統計12編の片頭痛頻度　10〜18％
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• 最大の統計はノルウェーのHagenらの統計で5,1383人を対象としている。1年の有病率は38%で片頭痛の有病率は12%（女性16%、男性8%と報告している。
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●米国での調査

• 緊張型頭痛
  • 人口の90％が頭痛を経験している。
  • 40％が反復発作性緊張型頭痛ETTHを経験している。（正確には38.3%）.
  • 女性にやや多い（1.16）
  • ピークは30歳台（男42.3%、女46.9%).
  • ETTHの 8.3%が休職、43.6% 差し支え
  • CTTH の休職(平均27.4日vs 8.9日）、差し支え (平均20.4 vs 5.0日）
  • 出典：Schwartz BS, Stewart WE, Simon D, Lipton RB. Epidemiology of tension-type headache. JAMA 1998;279:381-3
• ▲top
• 片頭痛に悩む米国人は2,800万人と推定されている。
• 米国で片頭痛患者が仕事を休む日数は年に延べ 1 億5,700万日
• それによる経済的損失は170億ドル
• 出典：メディカルトリビューン [2001年1月11日 (VOL.34 NO.02) p.24]
• ▲top
• 1989 - 1999までの10年間の米国片頭痛追跡調査<米国片頭痛調査>
  • Richard B. et al. : Migraine diagnosis and treatment: results from the American Migraine Study II. Headache 2001, 41:638-645.
  • Lipton RB et al.: Prevalence and burden of migraine in the United States: data from the American Migraine Study II. Headache 2001, 42:646-657. <米国片頭痛調査 片頭痛患者1989年は2360万人 1999年は2790万人>
  • 1989年には16％の片頭痛が受診、10年後には49％が受診　有病率の変化(1989/1999年)　女性 17.6/18.2％、男性 5.7/6.5％、全体12.1/12.6％　(Headache 2001;41:646-657 Fig 1)
• ▲top
• Stewart WF, Lipton RB, Celentano DD, Reed ML. Prevalence of migraine headache in the United States. Relation to age, income, race and other sociodemographic factors（米国における年齢、収入、人種などの社会的背景因子別の片頭痛罹患率）. JAMA. 1992；267（1）：64-69.
• ▲top
• Rozen TD et al. Incidence of medically recognized migraine: a 1989-1990 study in olmsted county, Minnesota. Headache 2000;40(3):216-23 ミネソタでの調査
• ▲top
• Rhee H. Prevalence and predictors of headaches in US adolescents. HEADACHE 2000;40;528-538 [More than 90% of subjects had experienced one or more headaches during the past 12 months. Of that 90%, about 30% reported recurrent headaches occurring weekly or more frequentlyインディアンは頭痛が多い]
• .▲top
• Lipton RB et al. Migraine in the United States; Epidemiology and patterns of health care use. Neurology 2002;58:885-894
  片頭痛の1年間有病率は、女性の17.2%、男性の6.0%
  有病率は、30〜49才の間で最も高かった。
  48%の片頭痛患者が1年以内頭痛のために受診した。
  49%がOTC、23%処方投薬のみ、23%両方、5%投薬なし
  受診率は倍増(10年間で)
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●東京都とニューヨークの比較

• 人口　 11,779,000人　7,323,000人
• 片頭痛有病率 8.4％ 　12.0％
• 患者数 989,436人 　878,760人
• 受診率 2.7％ 　36％
• 受診者数 26,715人 　316,364人
• 処方薬使用率 5.4％ 　44％
• (出典：ADITUS NEWS Feb./2002 No.6)
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●世界各国

• デンマーク
  • 反復発作性緊張型頭痛　　　66％
  • 慢性緊張型頭痛　　　　　　　 3％
  • 前兆を伴う片頭痛　　　　　　　6％
  • 前兆を伴わない片頭痛　 9％
  • 出典：Rasmussen 1995
• スエーデン Mattsson P et al. The prevalence of migraine in women aged 40-74 years: a population-based study. Cephalalgia 2000;20:893-899　【40〜74歳女性の疫学調査。片頭痛の生涯有病率は31.5、年間有病率は18.0%。片頭痛視覚前兆の有病率は3.8%。片頭痛の年齢性有病率低下は疼痛の強さの減少に起因する】
• スエーデンDahlof C, Linde M. One-year prevalence of migraine in Sweden: a population-based study in adults. Cephalalgia 2001;21:664 <スエーデンの頭痛疫学。強い頭痛は21％、片頭痛は13.2％、女16.7％、男9.5％>
• ノルウェー　Hagen K et al. Prevalence of migraine and non-migrainous headache/mdash>head-HUNT, a large population-based study. Cephalalgia 2000;20:900-906.【51383人の頭痛調査。1年の有病率は38%。片頭痛の有病率は12%（女性16%、男性8%）。非片頭痛様頭痛26%頻。頻繁頭痛（1ヵ月につき6日以上）8%、慢性頭痛（1ヵ月につき14日）2%。30台が頭痛のピーク】
• ハンガリーBank J, Marton S. Hungarian migraine epidemiology. Headache 2000;40(2):164-9
• 中近東の頭痛研究 Bener A et al. Genetic and environmental factors associated with migraine in schoolchildren. Headache 2000;40(2):152-141
• サウジアラビアの頭痛状況（１５歳以上で９．３％）
  Abduljabbar M, Ogunniyi A, al Balla S, Alballaa S, aI-Dalaan A: Prevalence of Primary Headache Syndrome in Adults in the Qassim Region of Saudi Arabia.(Headache 1996;36:385-388)
• 台湾の中学生の片頭痛は6.8％」Lu S-R et al. Migraine prevalence in adolescents aged 13-15: a student population-based study in Taiwan. Cephalalgia 2000;20:479-85
• 台湾S-J Wang; J-L Fuh; Y-H Young; S-R Lu; B-C Shia. Frequency and predictors of physician consultations for headache. Cephalalgia 2001;21:25-30.　台湾での受診率とそれに関係する因子
• 台北　Wang S-J et al. Prevalence of migraine in Taipei, Taiwan: a population-based survey. Cephalalgia 2000;20(6):566-572.台北の片頭痛頻度は9.1% (F/M 14.4%/4.5%)
• 香港　Prevalence of migraine, tension-type headache, and other headaches in Hong Kong. Headache 2000;40:473-9 片頭痛は12.5％}１２．香港での頭痛の有病率は、経済不況の進行につれ増加している
• サンチアゴの緊張型頭痛Lavados PM, Tenhamm E. Epidemiology of tension-type headache in Santiago, Chile: a prevalence study. Cephalalgia 1998;18:552-8.サンチアゴの緊張型頭痛は従前の報告と同様。頭痛の72.3%。
• ブラジル　Kowacs PA et al.. Prevalence and clinical features of migraine in a population of visually impaired subjects in Curitiba, Brazil. Cephalalgia 2001;21:900-905 片頭痛（14.2%）
• ブラジル　Bigal ME et al. Etiology and distribution of headaches in two brazilian primary care units. Headache 2000;40(3):241-7
• トルコの疫学調査、3000名中片頭痛の生涯有病率は男性7.9、女性17.1 Headache 2002;42(4):275
• サウジアラビア、6〜15歳小児、片頭痛の有病率は6.2%. Headache 2002;42(4):281
• 南部イラン、11〜18歳女性、片頭痛の頻度は有病率は6.1%、緊張型頭痛は12.1%。Headache 2002;42(4):287
• ▲top
• フランスでの疫学調査(2002)
  片頭痛（IHSカテゴリー1.1、そして、1.2）の片頭痛有病率は7.9%
  (女性の11.2%、男性の4.0%)
  （IHSカテゴリー1.7）は9.1%。
  トータルでは17.0%
  MIDASグレード分布
  　グレード1　74.7%
  　グレード2　13.3%
  　グレード3　 7.7%
  　グレード4　 4.3%
  　MIDASグレード3または4の有病率は1.6%
  Henry P et al. Prevalence and clinical characteristics of migraine in France. Neurology 2002;59:232-237
• Craig A. Molgaard, et al. Prevalence of Migraine Among Mexican Americans in San Diego, California: Survey 1. Headache 2002;42(9):878-882
  ⇒疫学調査 サンディエゴ（カリフォルニア）のメキシコのアメリカ人の中の片頭痛の有病率：生涯9.2％、年間7.4％
• ▲top
• Dirk Deleu, et al. Prevalence and Clinical Characteristics of Headache in a Rural Community in Oman. Headache 2002;42(10):963-973
  ⇒オマーン。頭痛の生涯有病率は、女性の優位で83.6%、片頭痛、緊張性頭痛の昨年有病率は、10.1%、11.2%
• A Ozge, et al. The sensitivity and specificity of the case definition criteria in diagnosis of headache:a school-based epidemiological study of 5562 children in Mersin. Cephalalgia 2002;22(10):791
  ⇒★トルコのMersinにおける児童5562人の調査。
  頭痛の有病率は49.2%。最新の頭痛有病率は31.3%。緊張型頭痛は、片頭痛（24.7%対10.4%）より一多い。
• ▲top
• K-H Ho, B K-C Ong. A community-based study of headache diagnosis and prevalence in Singapore. Cephalalgia 2003;23(1):6-13
  ⇒シンガポール。頭痛の生涯有病率は82.7%。片頭痛有病率は、男性2.4%、女性3.6%。反復発作性緊張型頭痛11.1%/11.8%、慢性緊張型頭痛0.9%/1.8%。
• ▲top
• 960 Prevalence of migraine in a rural area in South Tanzania: a door-to-door survey
  W Dent, et al.
  ⇒南タンザニア農村地帯の片頭痛有病率：5.0%（7.0%女性;男性2.6%）。
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• Headache 2005;45(1):32 Migraine Prevalence and Some Related Factors in Turkey
  Yahya Celik, et al.
  トルコ一地域での住民調査。片頭痛の生涯有病率は19.9%(男9.34%、女29.3%)。
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• 疫学調査(ICHD-�U、フランス全国調査、片頭痛11.2%、疑い10.1%)
  Lanteri-Minet M, Valade D, Geraud G, Chautard M, Lucas C. 　Migraine and probable migraine - results of FRAMIG 3, a French nationwide survey carried out according to the 2004 IHS classification. Cephalalgia 2005;25:1146-1158.
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• フロリアノポリス（ブラジル）の頭痛の疫学調査
  300のランダムに選択された家庭において、625人の被験者（15-64歳）は、構造アンケートに返答した。
  22.1%片頭痛、22.9% TTH、6.4% CDH、頭痛の1年の罹患率は、80.8%
  Queiroz LP, Barea LM, Blank N:An epidemiological study of headache in Florianopolis, Brazil. Cephalalgia 26(2):122-127, 2006
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遺伝

●遺伝に関する統計

• 両親が片頭痛 子供の片頭痛は７５％
• 片親が片頭痛　　 　　　           ５０％
• 遠い血縁者が片頭痛　　　　　　２０％
• （出典：全米頭痛財団（イリノイ州シカゴ））
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●片頭痛と遺伝

• 片頭痛に遺伝的素因が関係することは確実である。
• 片頭痛の発生率は、両親に片頭痛のない場合に１〜２割、両親に片頭痛のある場合に５〜６割。
• かといって双生児にかならず片頭痛が発生するわけではない(寺本、著者)
• 片頭痛は母親からの遺伝性が強い(ただし多因子遺伝)。
• 家族性片麻痺性片頭痛（ＦＨＭ:familial hemiplegic migraine）は遺伝性が明らか(日本ではきわめて稀)。
  (単因子遺伝：常染色体性優性遺伝形式．第１９番染色体短腕に位置する)。
• ＦＨＭに類似した疾患にＣＡＤＡＳＩＬがある。
  片頭痛患者にもＴ２Ｗで白質の高信号を呈する例がある。
• 片頭痛の遺伝は脳幹のセロトニンの欠乏とかＢ型ＭＡＯ（モノアミン酸化酵素）の欠乏との関係が推定されている。
• 　
• 最近の研究によると片頭痛の病態に関係の深いセロトニンのレセプター（５−ＨＴＲ２ａ）の遺伝子多型性（Ｔ１０２Ｃ）に片頭痛患者／対照と差あり。５−ＨＴ１Ｄβ受容体遺伝子には差がなし。
  セロトニン担体蛋白に関連した遺伝子多型部位（５−ＨＴＴＬＰＲ）には挿入型が少ない。
  以上より片頭痛患者はセロトニン代謝異常において遺伝子レベルの素因が関与している可能性がある。(文献２第２５回日本頭痛学会抄録集
• 以下は頭痛−ｕｐｄａｔｅ　CLINICAL　ＮＥＵＲＯＳＣＩＥＮＣＥ　15(9):958, 1997より
• ５−ＨＴ１Ｄは片頭痛の発現・治療に深く関係するが、この受容体遺伝子には多型性が存在する。
  これと片頭痛の発現とは関連する可能性がある。
• ５ＨＴ２Ａと５ＨＴ２Ｃは片頭痛と関係するが、これについての遺伝子異常は不明。
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●片頭痛とミトコンドリア／ビタミンＢ２

• 片頭痛にミトコンドリアが関係するとする考えもある。
  • ミトコンドリアは独自のＤＮＡを持つ。フリーラジカルの影響大。母親由来である。
  • ミトコンドリア遺伝子異常→ミトコンドリア機能異常→酸化的燐酸化に影響→片頭痛
• 片頭痛、群発頭痛は、ミトコンドリア遺伝子の異常が存在する可能性がある。
• ＭＥＬＡＳは片頭痛を伴うが、これもミトコンドリアの異常がある。
• これに着目し、ミトコンドリアのエネルギー代謝を改善するrivoflabin（ビタミンＢ２）を大量投与したところ
  片頭痛の６８．２％に改善があった(Schoenen J et al:Cepajlalgia14:328,1994)
• ⇒そのほかビタミンＢ２とミトコンドリアの話題。　
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●遺伝病・染色体異常

• 単一遺伝子疾患(monogenic disorder)単因子遺伝
  • 優性遺伝　先天性白内障など。家族性片麻痺性片頭痛は常染色体性優性遺伝
  • 劣性遺伝　フェニルケトン尿症など
  • X連鎖遺伝　血友病、色盲など
• 多因子性遺伝子疾患　片頭痛、糖尿病、高血圧、てんかんなど
  • 多因子性遺伝子疾患：複数の座を占める遺伝子群の相乗効果により支配される遺伝子疾患
• 染色体異常
  • 常染色体異常　ダウン症候群
  • 性染色体印象　ターナー症候群
• ミトコンドリア遺伝子異常　ＭＥＬＡＳなど
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●片頭痛は多因子疾患

• 多因子疾患の特集は医学のあゆみ 2002/9/7月号に掲載
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●そのほか

• 前兆を伴わない片頭痛と前兆を伴う片頭痛は異なった疾患である Cephalalgia/Headache 2003;3(1):38
  ⇒双生児調査から
• 前兆を伴う片頭痛では遺伝的要因の関与強い　海外の報告
  片頭痛患者の配偶者と第 1 度近親者で頭痛の発症頻度を一般人と比較したところ、
  前兆を伴う片頭痛患者の近親者では　　3.8倍、配偶者では0.8倍
  前兆を伴わない片頭痛患者の近親者では1.9倍、配偶者では1.5倍
  Medical Tribune[2003年8月7日 (VOL.36 NO.32) p.22]
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そのほか

●本人の「痛み」実態調査　〜頭痛やその対処法への認知率は低く、約７割が痛みを我慢〜

• 昨年行われたインターネット全国調査(男女800名)によると
  78.4％の人が「日本人は痛みを我慢する国民性」だと考えているようです。
• 主要な調査結果は
• 頭痛を感じる頻度は、約４人に１人(26.3%)が週１回以上。
• 約３人に１人(34.8%)が、自分は「頭痛持ちだと思う」。
• 約８割(79.3%)が痛みを我慢。
• 約８割(78.4%)が「日本人は痛みを我慢する国民性」と回答
• 詳細は（http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/release/20120201.htm
• (2012-02-21)
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●女性で顕著な片頭痛有病率の増加

• メイヨー・クリニック（ミネソタ州ロチェスター）神経科のW．A．Rocca博士らの報告
• Neurology 1999;53:1468-73に発表
• 片頭痛患者の受診者数が過去最高となっており、その数は男女ともに増加しているが、とりわけ女性で伸びが大きい。
• 調査時点は1979〜81年および89〜90（10年間の差）
• 場所はミネソタ州オルムステッド郡
• 調査方法はカルテ調査
• 片頭痛は女性10万人あたり309から482人へ５６％増加す。
• 20〜29歳は634から986人へと増加した。
• 男性ではよりいくぶん少なく、10万人当たり146から194へと33％の増加
• 10〜19歳の年齢層は197から372へと、ほぼ89％増加した。
• 増加の要因
  • 片頭痛を進んで医師に診てもらうようになった
  • 片頭痛の診断能力の向上
  • 有病率の増加
    • ストレスの増加した
    • 寡婦、離婚、勤労女性、シングルマザーは80年代に増加した
    • ダイエット（片頭痛の原因となる)をやる人が増えた
    • アスパルテーム（人工甘味料）の使用頻度が増えた
• 出典:Medical Tribune 2000 Jan 6　33(1)
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●カラダの悩み、健康上気にかかることは何ですか

• 体重 74.6％
• 体脂肪 71.6
• 肩凝り･腰痛 54.1
• ストレス 49.1
• 目の疲れ・かすみ43.3
• 高脂血症 29.4
• 血圧 27.8
• 慢性疲労 27.6
• 便秘 25.8
• 花粉症 21.3
• ◎頭痛 21.1
• 風邪にかかりやすい20.3
• 糖尿病 18.7
• 不眠 14.9
• 「日経ヘルス」のアンケーより、回答者497名の平均年齢は男性45歳、女性39歳、調査期間1999年9月
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●働く女性は大半「つらい」

• 対象：2001年11月、東京都と大阪府にすむ20〜35歳の女性316人
• 仕事をしていて健康上つらいと感じることは、
  肩こりや腰痛が78％、生理痛65％、頭痛50％、冷え性48％。「つらいことはない」のは2％
• 生理前や生理中は精神的に不安になり、仕事に支障をきたすと答えた人は「よく」「たまに」を合わせて73％。
• 50％近くは「我慢する」、医師からの薬をのむなどは8％
• 出典：OC情報センター（事務局・東京都港区）の調査より。朝日新聞01.12.31
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●老年者の頭痛の有病率は51.0%（イタリアの調査）

• 老年者集団（65歳以上）についての１年間頭痛有病率のアンケート調査
• n=833/1147（72.6%）
• 頭痛タイプ
  　TTH　44.5%
  　MH 　11.0%
  　二次性頭痛　2.2%
  　ほか0.7%
• 頭痛の有病率　51.0%（62人がTTH+MH）
  　女性62.1%　男性36.6%
  　年齢層　65-74才56.7%、75-84才45.2%、85-96才26.1%
  　中等度〜重症発作患者　20.4%
  　月１回以上の頭痛　18.0%、
  　慢性連日性頭痛　4.4%
• 服薬状況
  　 52/425（12.2%）　服薬なし
  　195/425（45.9%）　規則的に服用
  　178/425（41.9%）　頭痛による支障がある場合
• 投薬濫用　
  　CDHの37.8%
  　変容性片頭痛　69.2%
  　慢性TTH　　　 23.8%
• 結論：
  老年者もかなりの一次性頭痛がある。
  中程度〜は高度、慢性連日性頭痛は受診がすすめられる。
• 出典　Prencipe M, et al. Prevalence of headache in an elderly population: attack frequency, disability, and use of medication., J Neurol Neurosurg Psychiatry 70: 3, 377-81, 2001.
  　
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●日本人は我慢強い

• 頭痛・イライラ・不眠でも「ぐっと我慢の日本人」
• 文部科学省統計数理研究所による国民性比較調査
• 日本、英、米、ドイツ、オランダ、イタリア、フランスの7力国。米国西海岸とハワイに住む日系人
• 頭痛、背中の痛み、イライラ、うつ状態、不眠症の5項目について症状の有無をたずねた。
• 「あり」と答えた項目数の平均が最も多いのはイタリアとフランス。
• 最少は日本で、伊仏の半分。次いで日系人も少なかった。
• 症状を訴える割合は各国で女性の方が多かったが、
  日本人と日系人は男女差が小さかった
• 日本人が頭痛やイライラなど心身の不調を訴える割合は、イタリア人やフランス人の半分くらい。
• 「日本人の我慢強い国民性を示す」と専門家は見ている
• 出典：(朝日新聞朝刊01.07.18)
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●40〜74歳女性における片頭痛有病率

• 40〜74歳女性における片頭痛有病率：一般市民を対象とした調査.
• 40〜74歳女性728名のデータ
• 片頭痛の生涯有病率は31.5％
• 年間有病率は18.0％
• 活動性・有病率の低下度は５０％/10年間
• 視覚性前兆出現率は３．８％
• 年齢による変動なし
• 活動性片頭痛の年齢による低下は疼痛強度の減少による
• 視覚性前兆の有病率
  ％(95％CI) 頭痛強度median(min-max)
  40-49　4.2(1.9-6.5)　6.5(0-10)
  50-59　4.2(1.5-6.8)　5 (0- 8)
  60-74　3.1(0.9-5.4)　2 (0- 5)
• 出典：(Cephalalgia 2000;20:893) Cophalalgia／Headache日本語抄訳版2(1):23-24, 2002
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●片頭痛患者の生命予後=悪くない

• 女性（45-64才）について約12年間追跡。死亡の危険率は0.72 (95%信頼区間 0.52-1.00)
• Waters WE, Campbell MJ, Elwood PC, Migraine, headache, and survival in women., Br Med J (Clin Res Ed) 287: 6403, 1442-3, Nov 12, 1983.
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● 一般診療における片頭痛の有病率

• 2597　第14回片頭痛研究財団国際シンポジウム
  Stewart J Tepper
  Director, The New England Center for Headache, Stanford, Connecticut, USA
• Landmttk Studyは国際的な非盲検プロスペクテイブ試験
• 頭痛を訴えてプライマリケア医（PCP）を受診した患者の片頭痛有病率を推定する目的で実施された
• 各患者は試験の終了時に、 日記の検討結果に基づいて国際頭痛学会IHSの診断名に分類された
• PCPにより片頭痛と診断された患者では、
  • 専門委員会の診断により87％が片頭痛と判定され、98％が片頭痛または片頭痛様疾患に該当した
  • PCPにより非片頭痛性頭痛と診断された患者では、48％が片頭痛、82％が片頭痛または片頭痛様疾患とされた
• 患者が反復発作性の頭痛を訴えてPCPを受診した場合、94％の確率で片頭痛または片頭痛様疾患である
• 自分は片頭痛持ちであるとPCPに申告した患者は88％の確率で片頭痛を有する
• 自分は片頭痛ではないと申告した患者は、86％の確率で片頭痛または片頭痛様疾患である
• 以上の所見は、医師に頭痛を訴える患者の片頭痛有病率が高いことを強く示している
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●世界６カ国の片頭痛に関する国際比較意識調査
　

• 結論: 日本人は片頭痛を軽く考え、家族も患者に冷淡
• 対象国: 日本、ドイツ、イタリア、フランス、トルコ、メキシコの6カ国
  　対象: 片頭痛患者1812名、患者の家族900名
  　実施年: 2004年
  　施行者: ファイザー
• 片頭痛の程度の認識(自らの片頭痛の症状の重症度の認識)
  　日本人は「軽い」と感じる人が、全体の３３％と６カ国中トップ。
  　日本人は「重い」と感じるのは１６％で最下位。
• 質問「片頭痛について家族と話し合うか」
  　イタリア、フランス、トルコでは「よく話し合う」「たまに話し合う」が約７割
  　日本は「よく話し合う」が９％(他国に比べると非常に低い)。
  　日本人は片頭痛について家族と話し合う機会が極めて少ない。
• 質問「あなたが片頭痛で苦しんでいる時、家族はどう感じているのか」
  　「支えになりたい」　約半数(トルコ)〜日本(５％)。日本は極めて低い。
  　「発作に気づいていない」　日本は１８％と割合が高い。
  　日本の患者は「家族からサポートを受けていない」と感じている割合が高い。
• 患者が治療可能と考えている割合　　６カ国平均で７７％
  　 処方薬を最後の手段としている割合　６カ国平均で５８％
  　 日本では症状がひどい時のために処方薬をストックする傾向がある。
  　 日本では自己判断で処方薬と市販薬を飲み分けている。
   　家族が患者に片頭痛治療の受診を勧める割合: ７５％(トルコ)〜３８％(日本)
• (2005/9/8プレスセミナーで発表)。
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●日本の中学生の片頭痛

• 第12回国際頭痛学会(2005年)
• 全体の頻度は4.8％、女子に多い
• 国際頭痛分類第 2 版（ICHD- II ）に基づいて、一般小児人口で片頭痛の頻度を検討した疫学的データである。
• 名古屋市立大学小児科学教室の藤本伸治助教授、安藤直樹氏らの研究
• 一般中学生を対象にquestionnaire studyを実施した
• 片頭痛（ICHD- II ）の頻度は全体で4.8％に認められ男性より女性のほうが多い
• Cephalalgia, 2005, 25, 856

頭痛研究指針

• Headache 2002;42(10):1051 Research into Headache: The Contribution of Qualitative Methods
  Michele Peters, Hada Huijer Abu-Saad, Vasso Vydelingum, Margaret Murphy
  ⇒頭痛研究指針
• 片頭痛予防におけるプラセポ反応の数量化 Cephalalgia/Headache 2003;3(1):35
  ⇒メタアナリシスから、オープンラベル試験で、
  プラセボ反応率が35-40％以上、片頭痛発作頻度の減少が40％以上の際には予防薬として有望
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ほかの疾患の統計

• 下痢は男性に多く、女性の便秘は1000人に47人と男性の2.5倍（国民生活基礎調査、1988）
  Medical Asahi 2002:10:50
• 2003.3.11  米国の喘息有病率は成人3.1％、小児4.4％−−2000年度MEPS調査
  (http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/med/leaf?CID=onair/medwave/mdps/235355)
• 本邦の1992年の死亡 85万7千人
• 神経疾患による死亡 13万6千人 15.80%
• 脳血管疾患 87%
• 脳血管疾患 英米では脳出血10％、クモ膜下出血5％、脳梗塞80％
• 脳腫瘍： 本邦、欧米とも発病率は約10である。
• 精神遅滞と脳性麻痺： 本邦、欧米とも精神遅滞の頻度は1％、
• 脳性麻痺は学童千人当り約2人である。
• てんかん 本邦、欧米とも有病率は0。5〜1％、 発病率は平均30〜40
• 頭痛： 本邦の慢性頭痛の頻度は約15％ 片頭痛の頻度は欧米では男性6％、女性16％
• 老年期痴呆：痴呆の頻度は5歳毎に倍増する。
• パーキンソン病： わが国の有病率81、 発病率10
• ALS： 世界的に発病率1−2 有病率4〜6である
• 本邦、アジアに多い疾患 モヤモヤ病、後縦靭帯骨化症、若年性上肢筋萎縮症
• 出典　向井栄一郎（国立名古屋病院神経内科） 神経疾患の疫学。 臨床神経学、36(8):1007,1996
• ED 1100万人、高血圧　1320万人、糖尿病　 700万人 (日経パソコン2003/3/31 PP).
• 繊維筋肉症候群　16万人(2004厚労省調査)
• 喘息　0.9% 106万9000人、潜在患者を含めると400万人(きょうの健康　2004.9)

文献

• ★竹島多賀夫・中島健二、<頭痛の分類と疫学>頭痛の疫学. 内科 1998;81:617-20
• ★小谷和彦、下村登規夫. 頭痛の疫学. モダンフィジシャン　2000;20:703-705
• ★坂井文彦．片頭痛の背景：片頭痛の疫学、片頭痛エッセンス、28-30
• ★寺本　純．片頭痛の予後、片頭痛エッセンス、85-86
• ★五十嵐久佳. 分類と疫学. 日本内科学会雑誌 2001;90:567-573
• ★岡安裕之：片頭痛の個人・社会に及ぼす影響。Prog Med 2001;21(1):30-33。
• 根本有子ほか(千葉大学大学院‐神経病態学（神経内科）): 一次性頭痛患者の長期予後　当科初診患者の5年後調査。日本頭痛学会会誌 2002;29(1):69-71
• R.B. Lipton, et al. Patterns of health care utilization for migraine in England and in the United States. Neurology 2003;60:441-448
  イングランド・米国での片頭痛のための健康管理利用のパターン。
  医学的に認められていない片頭痛は、米国とイギリスで両方とも重要な健康問題のままである。
• D. Cologno, A. De Pascale, G.C. Manzoni. Familial Occurrence of Migraine With Aura in a Population-Based Study. Headache 2003;43:231
  ⇒前兆を伴う片頭痛の疫学。San Severo一般集団で前兆を伴う片頭痛の生涯の有病率（1.6%）に基づいて、被験者の第一親等の中の前兆を伴う片頭痛の相対危険度は、3.68（女性4.16と男性2.77）であった。
• Alan G. Finkel. Academic Headache Medicine in America: Report of Academic Membership Survey of the American Headache Society Special Interest Section on Academic Affairs. Headache 2003;43:266
  ⇒アメリカのアカデミックな頭痛診療の実態。毎週の新患平均数は、9.0±7.6。診察時間は62.4±20.8分。再来は毎週22.7人±14.6人、平均6.8分±24.7分の診察。
• 片頭痛患者の健康管理利用：片頭痛通院数の劇的な増加が、研究期間の間にあった ― 1990年の9.4/1000人→1998年の18/1000　Headache: 2003;43(4):330 Health Care Utilization in Patients With Migraine: Demographics and Patterns of Care in the Ambulatory Setting / Trevor S. et al.
• Headache 2003;43(5):451 Demographic and Migraine Characteristics of Adolescents With Migraine: Glaxo Wellcome Clinical Trials' Database
  P. Winner, A. D. Rothner, D. G. Putnam, M. Asgharnejad
  片頭痛若年者の人口統計学的および片頭痛特徴：GSKのデータベースから
  片頭痛は、月曜日から水曜日の授業時間の間に起こった。
• Cephalalgia 2003;23(4): 280 One-year prevalence of migraine in Austria: a nation-wide survey
  C Lampl, A Buzath, U Baumhackl, D Klingler
  ⇒オーストリアの１年間片頭痛罹病率。10.2% (前兆を伴わない片頭痛5.6%、前兆を伴う片頭痛2.3%、境界2.3%。年につき14日失業。
• R Zivadinov, et al. Migraine and tension-type headache in Croatia: a population-based survey of precipitating factors. Cephalalgia 2003;23(5):336
  ⇒(疫学)クロアチアでの片頭痛および緊張型頭痛：
• : 2003; 43(7):774 Prevalence of Headache in Puerto Rico
  Hector Miranda, et al.
  ⇒プエルトリコの頭痛の有病率は35.9%、片頭痛13.0%であった。
• ★片頭痛は、神経学者では一般集団よりも普遍的である。
  Brief Communications
  The prevalence of migraine in neurologists
  Randolph W. Evans, MD, et al:
  NEUROLOGY 2003;61:1271-1272
  
  220人の神経学者について1年有病率と生涯有病率は：
  男性の神経学者　　34.7%、46.6%
  男性の頭痛専門医　59.3%、71.9%
  女性の神経学者　　58.1%、62.8%
  女性の頭痛専門医　74.1%、81.5%
• Oliver Sacks, Randolph W. Evans, Richard B. Lipton, and Stephen D. Silberstein
  The prevalence of migraine in neurologists
  Neurology 2004 62: 342.
• Headache 2004;44(1):8 Population-Based Door-to-Door Survey of Migraine in Japan: The Daisen Study
  Takao Takeshima, et al.
  ⇒竹島、大山研究
• Headache 2004;44(1):20 Lifetime Prevalence of Migraine and Other Headaches Lasting 4 or More Hours: The Atherosclerosis Risk in Communities (ARIC) Study
  April L. Perry Carson, et al.
  ⇒片頭痛の生涯の有病率
• Cephalalgia 2004;24(5):373 The prevalence of migraine and tension-type headaches among adolescents in Norway. The Nord-Trondelag Health Study (Head-HUNT-Youth), a large population-based epidemiological study
  J-A Zwart, et al.
  ⇒ノールウエ−12-19歳の頭痛。29.1%に反復性の頭痛あり（21.0%の少年と36.5%の女子）。片頭痛7%で、緊張型頭痛18%、、分類不能頭痛4.8%
• Cephalalgia 2004;24(5):380 Prevalence of headache in Swedish schoolchildren, with a focus on tension-type headache
  K Laurell, B Larsson, O Eeg-Olofsson
  ⇒ウプサラの7-15歳。緊張型頭痛11.0%、片頭痛9.8%。時間とともに頭痛有病率は増加
• Cephalalgia 2004; 24(6): 455 Attitudes and burden of disease among self-considered migraineurs - a nation-wide population-based survey in Sweden
  M Linde, C Dahlof
  ⇒自己診断された片頭痛患者の態度と影響（スウェーデン全国的調査）
• Headache 2004;44(8):780 Epidemiology and Symptomatology of Migraine Among School Children: Denizli Urban Area in Turkey
  Mehmet Zencir, et al.
  ⇒学童の片頭痛の疫学と症候学：トルコのDenizli Urban Area。全体の片頭痛有病率は、8.8%;少年6.7%、女児11.0%。
• 健康プランにおける厳密な片頭痛(SM)と片頭痛の疑い(PM)の有病率とインパクト
  Prevalence and impact of migraine and probable migraine in a health plan
  N. V. Patel, et al.
  Neurology 2004 63: 1432-1438
  健康管理機関から採用される標本のコンピューターを利用した電話面接
  SM　1年有病率は、14.7%（女性19.2%、男性 6.6%）
  PM　1年有病率は、14.6%（女性15.9%、男性12.6%）
  PMの大部分（82%）は、片頭痛の随伴症状基準を満たさなかった。
  高い生活支障　SM（31%）、PM（13%）、PM + SM（22%）、対照（3.7%）
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